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25oz numbers duckを選ぶ (2/4)

最終更新: 2019年12月31日

作り方が違うと、ここまで違う。

このダックが旧式力織機で織られていることには触れたが、この織機についてもう少し詳しく。



デメリットが最大のメリットを産むことがある。

力織機なるものは、それまで手織りの作業を機械”動力”式で可能にした機織り機だ。コツコツ作っていた布帛(※フハク)がほぼ自動で行われるようになり、世界中に広まった。

鶴の恩返しの鶴も、夜なべしてパッタンパッタンしなくていいようになったのだ。

※布帛:植物由来の繊維を組んだものを布、絹由来のものを帛。生地全般のことを合わせて布帛という。

洗濯機が発明されて主婦の家事を劇的に楽にしたように、力織機もそれまで布帛を織っていた人々の大きな助けになったに違いない。

布帛の製造工程は、経糸(タテイト)と緯糸(ヨコイト)を交差させて作られるが、緯糸をシャトルと呼ばれる細長い舟型の部品に内蔵させて、経糸の間をくぐらせ、左右に往復させて織るのが旧式力織機の特徴だ。

手織りの工程と何も変わらない。

手作業をそのまま機械動力式にしたその構造上、織るスピードを上げることに限界があるため、現在ではシャトルを使わない革新織機(カクシンショッキ)が主流だ。

革新織機が登場したので、シャトルを使う昔の力織機を旧式力織機と呼んで区別している。


ではなぜ、25oz numbers duckは革新織機を使わず、旧式力織機を使うのか?

メリットはあるのか?

もちろんある。



旧式力織機と革新織機


革新織機は、緯糸を通すのにシャトルを使わない。

織るスピードを早めるため、緯糸を空気圧や水圧で左右に通す。そのため太い糸を織ることに向かない。さらに経糸をピンと強く張る必要があり、織り上がりがツルッと平滑に仕上がる。


一方で旧式力織機は、シャトルを使って緯糸を通すため太い糸で織ることもできるメリットがある。そして、必要以上に経糸を強く張る必要がないため、糸本来の特徴を存分に引き出せる。

太い糸を使い、その糸本来の質感をいかした厚い丈夫な生地を欲すれば、旧式力織機に勝るものはないのだ。

ただ何と言っても革新織機に比べ、織るスピードが極端に遅い。

革新織機のおよそ1/4~1/6だ。

遅すぎる。

もちろんこれは生地の単価にダイレクトにはね返ってくるが、それでもいいと言わせる価値がある。


ちなみにデニムファンから根強い人気を持つアカミミデニムも、旧式力織機による産物だ。旧式力織機でしか、あのデニムの良さは得られない。

​目の肥えたデニムブランドも、やはり旧式力織機で織られた生地を好むのは当然なのだ。目先の金儲けより、モノに確かな価値を与えることを優先させるなら、旧式力織機で織ることが一つの答えなのだ。



<次へつづく>

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