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Leather Care Cream


KIGOのブルハイドレザー専用のレザーケアクリームの販売を開始します。


商品ページから購入いただき KIGO をご愛用の皆さまに使っていただきたいのですが、購入するその手を一旦とめて以下をお読みください。まずはレザーとオイルの関係を知ってから使って欲しいのです。




メンテナンスフリーの意味

KIGO では当初からメンテナンスフリーを謳った商品作りをしてきました。それは『手入れをしなくていい』ということを売りにしたかったわけではありません。革製品の愛用寿命を長くすることを正直に突き詰めたら、結果的にそうなっただけなのです。


レザーを長持ちさせようとすると、革愛好家の皆さんは日々のオイルメンテナンスをやってくださいますが、実はそれよりも何倍もレザーの寿命に貢献するのは “レザー製造時の浸潤オイル” 、つまりレザーの網状繊維に染み込ませたオイルなのです。


革製品業界はずっとお客様の「革は重たいから嫌だ」という声に耳を傾け、なるべく軽い革で製品を作るようになりました。

そのため、薄い革(牛ならカーフやキップ)やオイル浸潤量を減らして軽くした革の方が多く店頭にならび、市場の革製品のほとんどは革の耐久性に妥協し、欠点を補う選択をしたのです。


つまり、そのような世の中の流れを無視して、革の利点をつきつめオイルをしっかり染み込ませたのがKIGOのブルハイドレザーで、普通のご愛用においてはメンテナンスフリーだったのです。




オイルとワックス

化学に通じている方からはオイルと並列に語るならワックスではなくてファットだろ、とつっこまれてしまいそうですね。しかしここではレザーに加える “アブラ” を便宜上 、オイル(常温で液体)とワックス(常温で固体)に大別します。


これはあまり知られていないことですが、レザーはタンニンで鞣したそれだけではただ堅いだけの繊維の塊です。その堅さは木の板とそう遠くないほどです。


この堅いレザーの繊維をほぐししなやかにするのに、オイルを用います。このレザーにさらに美しさを加えたり風合いを整えたりするために、ワックスを革表面に塗布して仕上げます。このワックスは革表面に薄く膜を作り、多少の防水と表面の擦れを防ぐとともに浸潤したオイルの揮発を緩やかにすることにも貢献します。これは基本的なヌメ革の製造方法で、多くの例外があることも付言しておきます。


レザーにとってオイルとワックスはこのような役割を果たしており、レザーのクオリティを左右するばかりか、そのクオリティを維持するのに欠かせないものなのです。




育てたい

メンテナンスフリーと言われても、革製品を手にしたら、やはりお手入れをしたくなるものですよね。

愛用して手入れをしていると、同じ商品でも愛用者色に染まります。レザー製品の醍醐味ですね。

皆さんがミンクオイルなどを塗ってしまうのも頷けます。


そこでタンナーでのブルハイドレザー作りのレシピを少し変更し、レザーを鞣す際のオイル量を減らしました。どうぞお手入れしてくださいというブルハイドレザーです。

だからといって、レシピ変更前の製品にこのクリームを使ってはいけないということはありません。


なぜか?


それはこのクリームが KIGO のブルハイドレザーを作る際の仕上げオイル(ワックス)そのものだからです。

よほどのことがない限り、塗布しすぎてレザーを痛めるなんてことはありません。

質感もそして香りも、もっともKIGOらしい経年変化を実現するクリームです。

安心してご使用ください。




ご使用方法

さあ、使うことが決まれば、知っていただきたいのは使用方法です。

このクリームは市販のミンクオイルとは使い方が少々違います。




たっぷりと革表面に塗布してください。

クリームは塗るというより、クリームを『乗せる』というイメージです。

 

一晩寝かせてください。

オイルが染み込むのを待ちます。

 

革表面が白くなります(ワックス分です)ので、そのまま家庭用アイロン(低温)でレザー表面を滑らすように撫でてください。白化したワックスを溶かして強制的に革表面に染み込ませるのと同様に膜を作ります。

 

④ツヤが上がって完了です。

このクリームを塗ることでオイルが染み込むためレザーの色は濃くなります。長くご愛用いただくためには、この色の変化は避けられません。


【応用テクニック】

すべての工程が完了後、少しレザーを揉むとワックスが再び白化しヴィンテージ感を演出できます。




他の革製品には使えるか

『素上げ』のレザーでしたら、あらゆるレザーにお使いいただけます。


ただ、市場に出回る多くの革製品は、均一なクオリティにするためキズやシミなどを隠すためなどの理由で、レザー表面を顔料で塗装しているものがほとんどです。素上げ調の顔料もあるほどです。そのようなレザーに塗布しても何の効果もありません。


また、このクリームはKIGOのレシピで作られたブルハイドレザーに適したクリームです。素上げのレザーであっても他社のレザーに使う必然性はありません。市販のミンクオイルで十分でしょう。





さあ、それではKIGOのブルハイドレザーを愉しみながら愛でてください。

ご購入はこちらの商品ページからどうぞ。








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